写真を見て何の建物だと思いますか?
宮殿?寺院?はたまたリゾートホテル?

実は、学校です。中心部分は講堂や食堂、そして左右に広がるのが教室群です。さらに真ん中が中庭です。ただし、この中庭は教育方針により、生徒たちが給食に使う食材用の畑として利用されていました。
この平等院鳳凰堂を思わせるデザイン、実は日本に実在するある建物の様式と似ています。旧帝国ホテル(現在は明治村に移築)です。
建物好きならピンと来たのではないでしょうか。設計はアメリカの巨匠「フランク・ロイド・ライト」です。
この建物は東京の池袋にあります。大正10年建築の自由学園「明日館」です。
詳細はこちらの公式HPでご覧になれます。https://www.jiyu.jp/tatemono/myonichi.html

自由学園は現在、東久留米に移転しましたが、その競争を嫌う独自の教育方針で、幼稚園から大学までの一貫教育を目指して健在です。この学校の創始者である羽仁夫妻のポリシーに感銘し、自ら設計した旧帝国ホテルを施工監理で来日していたライトが快く引き受けて設計したものです。
中を視察する機会を得て、隅から隅までじっくり観察して来ました。

ライト特有の直線を縦横に組み合わせ、屋根を低くし、地を這うように土地と一体になるように展開する「プレーリー様式」の傑作であると感激しました。
内部に至っては、天井に高低差を設け、空間の広がりを意識させる仕掛けや、ドアや窓枠、塀、椅子に至るまで、統一された六角形の一部を取り入れた幾何学模様でデザイン処理されていました。もう、こだわりの世界もここまで来ると驚愕です。中央の切り妻屋根も若干の誤差はあるものの六角形の内角である120度です。日本風で言うところの4寸勾配。

私共の建物は、お客様が好きにデザインできる注文住宅とは異なる規格住宅というある一定の枠にはめた建物です。
私共の準備したいくつかのパターンからお客さまが選ぶことになります。そうすると、お客様のセンスよりは、どちらかというと、私共のデザインが優れているか否かで価値が決まってしまうということです。

巨匠の建物をそっくりそのまま真似する事はできませんが、その精神をもってデザインすることはできると思います。
私は、このライトの作品を見て思ったことは、デザインはあるコンセプトで一貫していてこそ価値が見出せるということ。
しかも、それはシンプルだけれど、実生活に溶け込め、なおかつそのデザインは生活や環境に有機的に結合されるものではなくてはならないこと。

限られた予算と敷地面積、さらには延べ床面積の中で、この学びを三次元にどれだけ具現化できるかが私共に与えられた課題であると思いました。こういう事を考え始めると、またまた眠れなくなってしまいますが・・・。








<PR>
私たちは、子育てファミリーを応援するため、不明瞭な建物価格を「何から何まで、すべてコミコミ」という
販売方法を開発しました。しかも、使用しなかった費用はそこからどんどん引いていく減額方式です。
これは世界で私共だけのシステムと自負しています。
ただ、残念ながらマンパワー上の制約で、現在新築戸建住宅を建築できるのは、
上山市、山形市、山辺町、中山町、天童市、
寒河江市、河北町、東根市、村山市、尾花沢市
までとさせていただいております。